製造業の概要
『部品供給装置製造業』の概要


◇ 業界の構成
部品供給装置業界(通称パーツフィーダ業界)は戦後まもなく誕生し、半世紀を超えてわが国産業界の自動化・省力化に貢献しています。

加工・組立等へのワークと呼ばれる小部品を供給する作業を、比較的安価に自動化する省力化装置を製造・販売する業界です。

部品供給装置メーカーは多数の中・小規模の専業メーカーと少数の兼業大手メーカーがあり、夫々のメーカーと密接な関係にある数名規模のメーカーを含めると、日本全国では200社〜250社程度あるものと推定されます。

◇ 製品の用途
部品供給装置は一連の製造自動化ラインにおいて、ランダムに大量に置かれた小部品を、次工程が必要とする一定の姿勢(一定の時間・一定の位置)に整列させ、次工程(又は直接組立工程)に自動的に供給することができます。

近年産業界の自動化・省力化の要請を受けて急速に需要は広がり、
・ 自動車製造ライン
・ 自動車部品製造ライン
・ 電子部品製造ライン
・ 家庭用電化製品組立ライン
・ 遊戯機器組立ライン
・ 化粧品や薬品の包装ライン
・ 食品の加工や包装ライン
・ 遊技機

など、あらゆる業界で利用されています。


◇ 製品の特徴
一連の部品供給システムの中核を担っているパーツフィーダは、電磁石と板ばねを用い、商用電源(50Hz・60Hz)によって各種形状を持つボウル(ボウル状の容器)に微小な振動を与え、各種細工を施したガイドに添い、ボウル内にランダムに蓄えられたワーク(機械部品・電子部品・樹脂部品など)を、整列・移動させる装置です。



[主要構成部品]
* 電磁石・板ばねを主体とする駆動部分の本体
* 輸送速度や振動数などを制御・調整するコントローラ
* 一定方向に整列されたワークを、次工程に送る直進フィーダ
* 予めワークを貯蔵しておくホッパ
* 低位置から高位置へワークを移動させるエレベータ
* 水平にワークを移動させるコンベア

ユーザーの要求によって、選別・計数・計量さらに包装までを整えた一連の工程を、一つの装置に仕上げることもあります。


◇ 生産形態
大半は個別受注生産方式を採っています。
特にボウルフィーダに整列機能を与えるためには、ワーク毎に異なった細工(ツーリング)を施す必要がありますので、営業の初期段階から供給されるワーク特有の要求内容を正確に理解し、受注後供給装置製作に必要最小限の事項を仕様書にまとめることになります。

ツーリング部分に関しては製作の為の図面化は非常に難しく、殆どが永年の経験と熟練によるものであり、大部分が手作業による加工が多くなります。

さらに供給装置がラインで稼動し始めた後のアフターケアーは欠かせないため、受注活動から納入後のアフターサービスまでの一貫した市場対応力が必要になります。このため供給装置メーカーの周辺には、少人数の技能集団が集まっています。

関西では東大阪地区、東京では大田区、ほかには名古屋周辺・浜松周辺・長野諏訪地区・北陸地区・中国地区・山形地区などが挙げられます。


◇ 技術の伝承
ツーリングを中心にした技能・技術の習得、更には後継者の育成を継続的に行う必要があり、工業会の「技術委員会」が中心になり、ツーリング設計・製作に関するマニュアルやトラブル事例集を編纂しています。

永年の懸案であった「資格認定制度」が2000年からスタートいたしました。
エンジニア
上級エンジニア
特級エンジニア
の3段階制になっています。

以  上