雑学のススメ No.6(03・7/8)

「クマゼミが教えてくれる環境の変化」
〜 クマゼミの北限 〜
 虫の声といえばスズムシに代表される秋の虫を思い浮かべます。夏から秋への移り変わりを教えてくれ、秋の風物詩として古くから人の心を癒してくれます。

 セミの声も秋に鳴く虫と並んで、夏の風物詩としてなくてはならないものです。
日本で見られる「セミ」は32種類といわれています。
「ニイニイゼミ」・「ヒグラシ」・「ミンミンゼミ」・「アブラゼミ」・「ツクツクボウシ」がその代表で、夏休みの宿題で昆虫採集をしたことがおありだと思います。
 また、梅雨明けを告げる「ニイニイゼミ」の声、夏の終わりを感じさせる「ツクツクボウシ」のわびしい鳴き声など、季節の移ろいを心に刻んでくれます。

【 セミの鳴き声が聞こえる時期 】  
・ニイニイゼミ 6月下旬  〜  9月上旬
・ヒグラシ 6月下旬  〜  9月上旬
・ミンミンゼミ 7月下旬  〜  9月下旬
・アブラゼミ 7月下旬  〜  9月下旬
・ツクツクボウシ 7月下旬  〜 10月上旬

 関西で育った人が東京の学校に或いは社会人になって東京の会社に就職すると、ある時夏の朝何かが違うことに気がつきます。
 セミの声が違うのです。夜が明けるのを待ち構えて朝早くからけたたましく泣き出す、「シャー・シャー・シャー」という「クマゼミ」の声が聞こえないということにです。

アブラゼミ

 大阪も東京も同じ本州なのですが、「クマゼミ」だけが、関西と東京とでは話が合わないのです。関西や中部地方では誰でも知っている「クマゼミ」は、生まれたときから東京以外で住んだことのない人は、殆どの人が見たことも聞いたこともないのです。

 古い「昆虫図鑑」によれば、「クマゼミ」が生息する北
限は「神奈川県」とあります。「クマゼミ」は箱根の山を越えることができなかったのです。
 東海道本線を電車に乗っていると神奈川県から東京都へは一気に入ります。大きな境目があるとは思えません。でもクマゼミにとっては棲めるか棲めないかの大きな壁があったのです。
 10数年前「クマゼミ」が「日比谷公園」で発見されたという記事を読んだことがあります。今では「千葉県」や「茨城県」でも発見されているということです。 少しずつ北へ移動しているということです。
 地球温暖化が進んでいる証拠でもあります。

クマゼミ
 地球の営みの中で現在は温暖化の時期にあたりますが、人間の勝手な行動によって人工的にもたらされた環境破壊であれば、自ら人間の手で修復しなければならないと思います。
大阪の夏は日本一といわれています。
 ・熱帯夜  ・真夏日  ・平均気温 どれを取り上げても日本一なのです。
 ・冷房装置 ・排気ガス ・アスファルトがヒートアイランド現象を起こしています。
一方、特殊な布に「水」を含ませ、気化熱利用して建物の温度を下げることによって冷房費を1/10に抑える研究が進んでいます。自然に優しい知恵が必要な時代の到来を告げています。

 セミの鳴き声までが季節の変化がわからなくならないよう、人間は地球の自然を維持する努力をしなければなりません。
 クマゼミが今後どの県で見つかるか、人間の努力の結果を教えてくれるような気がいたします。