雑学のススメ No.7(03・9/10)

「10月1日 新新幹線出発進行」
〜品川駅開業のうら・おもて〜
 2003年10月1日 東海道新幹線を中心にJR各社のダイアが改正されました。
  ・ 「のぞみ」の増発  ・「のぞみ」の特急券下げ ・「のぞみ」に自由席
「のぞみ」を前面に打ち出した、サービス向上が大きくクローズアップされています。


@「のぞみ」の増発 〜定期便のみ〜 東京駅を発車する本数を比べてみました。
  ラッシュ時(午前9時台) (午後6時台) 全列車
改正前 3 本 2 本 33本
改正後 6 本 6 本 60本
間違いなく2倍になっています。
A「のぞみ」の特急券値下げ 〜東京・新大阪間〜
  通常時(指定席特急券) 通常時(自由席特急券)
改正前 6,210円
改正後 5,540円 4,730円
670円安くなっています。
B「のぞみ」に自由席
改正前 なし(全車指定席)
改正後 1号車・2号車・3号車(自由席)

利用者のために本当に便利になったのでしょうか。

@ 東京駅を出発する全ての列車を調べてみました
 ・定期列車(臨時列車を除外)
  のぞみ ひかり こだま 合 計
改正前 33本 57本 34本 124本
改正後 60本 30本 35本 125本
 ・全列車(臨時列車を含む)
  のぞみ ひかり こだま 合 計
改正前 45本 89本 44本 178本
改正後 111本 31本 39本 181本
 いずれも今回の改正での列車の本数はほぼ同じなのです。利用者にとって便利とは、列車の本数が増えることから見れば今回の改正は、何にも変わらないということです。

A 特急料金について調べてみました。〜東京・新大阪間〜
確かにのぞみの特急料金は670円安くなりました。しかし「ひかり」と比べると        
  ひかり 5,240円    のぞみ 5,540円
通常期(指定席)は300円 高くなっています。
東京〜新大阪間 ひかりは3時間、のぞみは2時間半。30分を300円で買うことになります。まさに「時は金なり」です。
 今回の改正ではのぞみが増えた分ひかりが減り、ひかりでは5両あった自由席がのぞみでは3両しかないので、のぞみの特急券を値下げしてもJRとして収入が減ることはありません。利用者にとって本当に便利になったといえるのでしょうか。

 10月1日のダイア改正のもうひとつの話題は、東海道新幹線に新しく「品川駅」が誕生したことです。1964年10月1日 東海道新幹線が開業した当時の駅は、 東京・新横浜・小田原・熱海・静岡・浜松・豊橋・名古屋・岐阜羽島・米原・京都・新大阪の12でした。その後三島、次いで新富士・掛川・三河安城が加わり、「品川」は17番目になります。
「品川」が開業したことで東京南西部の住民(6万人/日)は、東京駅を利用するよりも約20分時間短縮になります。(従来東京駅の新幹線利用者は21万人/日)東京駅と品川駅は6.8qしか離れていません。こんなに近いところに総工費950億円もかけて駅を造らなければならなかったのでしょうか。

 駅を造る計画は15年前に遡ります。高度成長期で利用者が増加し列車の本数を今まで以上に増やさなければ、新幹線の運行に支障をきたすと予測されていました。東京駅に着いた列車は全て大阪方面に折り返すということではありません。さらに東京駅から発車する列車はどこから配送されてくるのでしょう。最大のネックは時刻表に記載されていない「配送」と「回送」なのです。東海道新幹線の車両基地が「品川」にあり、たった6.8qですが、時刻表に記載されている本数よりも多くの列車が東京・品川間を走っているのです。
 この問題を解決する為には、品川止まりや品川始発の列車を運行すれば可能です。品川駅に到着乗客が下車したら直ちに回送し、社内清掃(東京駅での所要時間約15分)や車両点検を車両基地で行えばよいと考えたのです。
 今回のダイア改正では品川止まりや品川始発の列車が1本も無いということは、山梨県でテスト走行を繰り返している「リニアモーターカー」がどうなるのか気になるところですが、当分の間運行には余裕があるということです。