雑学のススメ No.8(04・1)

「目黒・目白以外に目赤・目青・目黄もある」
〜キーワードは「不動尊」〜
 「目黒」は東京23区の一つで、昔から「目黒の秋刀魚」で全国的に知られています。「目白」は田中元首相の「目白御殿」や学習院・日本女子大などの沢山の学校が集まっていることでどなたも良くご存知です。また「目黒」も「目白」もJR山手線29駅の一つで、「黒」と「白」の一対になっているようで、興味深い駅名として知られています。
 しかし、「目黒」に「目黒不動」があることを知っている人でも、「目白」にも「目白不動」があるとなるとにわかにあやしくなります。更に「目赤」や「目青」や「目黄」があるといったら驚きです。
 江戸幕府・三代将軍・家光は上野寛永寺を開山した「天海僧正」の発案により、「江戸」の鎮護と天下泰平を祈願して、「江戸城」の回りに5ヶ所の「不動尊」を選抜しました。
 江戸幕府が開かれるはるか以前からあった「目黒不動」を基に、密教における一切のものが地(黄)・水(黒)・火(赤)・風(白)・空(青)の五大要素(五行説)からなるとしていることから(方位説・目の色説など諸説あり)、この5ヶ所の「不動尊」を「目黄(めき)」・「目黒(めぐろ)」・「目赤(めあか)」・「目白(めじろ)」・「目青(めあお)」と名付けました。

五色不動配地図 目赤不動尊(天台宗 南谷寺

 「目白不動金乗院略縁起」によれば、現在の文京区関口駒井町にあった「新長谷寺」に安置されていた、空海伝来の由緒ある不動明王に「目白」の称号が贈られ、「目白不動明王」と称することになりました。同時にこの辺り一帯を「目白台」と呼ぶことになり、「目白」の地名が生まれたということです。
 したがって、「目黒」がなければ「目白」はなかったので、「目黒」は「目白」の生みの親ということになります。

  それでは「目黒」の地名は何時頃生まれたのでしょう。
 ・メグル(巡る)という音(おん)が変化したもので、蛇行する川(目黒川)のこと。
 ・目は馬(め)、黒は牧場のあぜ道の畔(くろ)の事で、牧(まき)に由来する。
 ・鎌倉時代「目黒」を名乗る後家人がいた。(目黒弥五郎・小太郎の名がある)
  など諸説ありますが、かなり古い地名と言えます。

 【五色不動 一口メモ】
目黒不動尊 平安時代(808年)からある日本三大不動の一つ。
目白不動尊 弘法大師作と伝えられて いる。高さ8寸、目の部分は確かに白い。
目赤不動尊 もとは「赤目不動尊」。伊勢の国赤目山由来。家光の命により改称。
目青不動尊 麻布谷町・青山南町・太子堂と移転している。

目黄不動尊 2〜3ヶ所あり。本家争い中。

目白不動尊から目黄不動尊(永久寺)へ東京に残る唯一の都電の旅は如何。160円で45分間楽しめます。都電「荒川線」。「学習院下」から終点「三ノ輪」下車徒歩3分。

 【五色不動の場所】
目黒不動尊 瀧泉寺 目黒区下目黒3-20-26
JR山手線目黒駅下車徒歩15分
目白不動尊 金乗院 豊島区高田2-12-39
JR山手線目白駅下車徒歩15分
目赤不動尊 南谷寺 文京区本駒込1-20-20
地下鉄南北線本駒込駅下車徒歩1分
目青不動尊 教学院 世田谷区太子堂4-15-1
東急田園都市線三軒茶屋駅下車徒歩5分
目黄不動尊 永久寺 台東区三ノ輪2-14-5
地下鉄日比谷線三ノ輪駅下車 徒歩1分
目黄不動尊 最勝寺 江戸川区平井1-25-32
JR総武線平井駅下車 徒歩15分