雑学のススメ No.20(05.12/06.1)

「2006年はどんな年」
〜今も生きているえと〜
 平成18年(2006)のお正月には、発行枚数は前年より1億枚少ない43億5千万枚になりましたが、国民一人当たり約40枚弱の「お年玉付年賀葉書」が各家庭に配達されたことになります。
 「今年のえとは?」と尋ねると、多くの方が「いぬ年」と答えると思います。「子」(ねずみ)から始まり「亥」(いのしし)に終る、「十二支」の11番目が今年の「戌」(いぬ)ということになります。
 「えと」は漢字で「干支」と書きます。「戌」は「十二支」の一つですから、「干支」の「支」に当たります。
 それでは「干支」の「干」は何でしょう。「甲」(きのえ)から始まり「癸」(みずのと)に終る、「十干」の3番目が今年の「丙」(ひのえ)ということになります。
 従って、「今年のえとは?」と尋ねられて、十二支の「戌」と答えるだけでは十分ではありません。
十干の「丙」と2つ合わせないと「えと」にならないのです。正しくは「丙戌」(ヘイ ジュツ=ひのえ いぬ)ということになります。
 十二支に動物名をあてて呼ぶようになったのは、古く中国の殷(いん)の時代(紀元前)と言われていますが、本来は草木の発生・繁茂・成熟・伏蔵の過程を12の段階に分けて名付けたものでした。

【子(ね)】 新しい生命が草木の種子の中から成長し始めるようとする状態
【丑(うし)】 植物が地中にあって、なお屈曲して伸びかねている状態
【寅(とら)】 草木の芽が土中でじっと生育を待っている状態
【卯(う)】 草木がいよいよ地面を押し開き、地上に萌え出す状態
【辰(たつ)】 草木の形が整って勢いよく伸びる状態
【巳(み)】 草木の生育が繁盛の極限に到達した状態
【午(うま)】 草木が繁盛の極限を過ぎ衰微の傾向が生じる状態
【未(ひつじ)】 草木に木の枝葉が茂り、果実が成熟して滋味を生じた状態
【申(さる)】 草木の果実が成熟して締め付けられ固まっていく状態
【酉(とり)】 草木の熟した実を集めて一所に収穫する状態
【戌(いぬ)】 草木が働きを終え滅びはじめる状態
【亥(い)】 草木がその生命を終って、生命の力が次代の種に閉蔵された状態

 十二支よりも少し新しい「十干」も十二支と同様、草木の発生・繁茂・成熟・伏蔵の過程を10の段階に分けて名付けたものです。

【甲(きのえ)】 草木の種子が発芽するにあたって、まだ厚皮を被っている状態
【乙(きのと)】 草木が幼芽がいまだ伸びることが出来ず屈曲している状態
【丙(ひのえ)】 草木が伸長して、その姿が著明になった状態
【丁(ひのと)】 もともと丁壮(壮年の男子)と同意で、草木の姿が充実した状態
【戊(つちのえ)】 草木が繁茂し思い切って剪定しなければならない状態
【己(つちのと)】 繁盛の極限にあり、屈曲したり、悪がたまって乱れやすい状態
【庚(かのえ)】 草木が成熟し行き詰まって新しいものに改まっていこうとする状態
【辛(かのと)】 色々な矛盾・抑止を取り除いて新しくなろうとする状態
【壬(みずのえ)】 次の世代を担う種子の内部に新しいものがはらまれる状態
【葵(みずのと)】 冬になって草木が枯れ、見渡す限りさえぎるものもない状態

 「十干・十二支」で2006年【丙戌(ヘイ ジュツ)(ひのえ いぬ)】の年を占うと、
「丙」も「戌」も「陰の気」を持っており、「丙」は「明らかなり」という意味で、伸びる陽気を持ってはいるものの、その陽気が未だ囲いの中に籠っている状態なのです。「戌」も草木が繁茂して暗い有様を表しているので、剪定して明るくしなければならない整理が必要な年回りだといわれています。
 平成の名物首相にのし上がった「小泉首相」が退陣して、新しい政府が出来上がる年ということになります。希望に満ちた次の時代の為に、右肩上がりの成長を前提とした社会の仕組みを、根本から改革しておかなければならない年ということになります。

二千数百年の年月を越えて私たちの生活の中に、「今に残る十干・十二支」があります。

【 年 】 還暦 十二支の12と十干の10の最小公倍数60。数え年61の正月
丙午(ひのえうま) 1966年生まれが極端に減少(女性は気性が激しい?)
壬申の乱(672年)・辛亥革命(1911年)・戊辰戦争(1868年)等
【 月日 】 初午 旧暦2月、最初の「午の日」に開催される稲荷のお祭り。
端午の節句 もとは月の端(はじめ)の午(ご→5)の日という意味。
酉の市 11月の「酉の日」に開かれるお祭り。
【 時間 】 正午 午の刻は午前11時から午後1時までであり、その真ん中である
ことから「正午」という。その前後が「午前」と「午後」。
【 方位 】 子午線 南北線(経度)のこと。日本標準時は東経135度明石の地方時。
【 地名 】 甲子園 「甲子」(きのえ ね)の年(1924年)に完成した阪神タイガースのフランチャイズ球場。昨年80周年を迎えました。