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時間に余裕があれば安価で旅を楽しむことが出来る「青春18きっぷ」があります。名称が「青春18きっぷ」だけに18歳以下の人にしか使えないと思われていますが、年齢を問わずどなたでもご利用できます。最近では「青春を取り戻すきっぷ」として熟年者の利用が増えています。(夏休み・冬休み・春休みの期間に発売されます。) 東京駅を8:54に発車する熱海行き普通列車に乗ると、 (東京)8:54---10:41(熱海)10:45---12:03(静岡)12:16---13:26(浜松)13:30---14:02(豊橋)14:07---16:10(米原)16:21---17:43(大阪) 所要時間は8時間49分です。 1949年(昭和24年)6月国有鉄道の運営が運輸省から日本国有鉄道に改められた時、大規模なダイア改正が行われ東京―大阪間に特急「へいわ」(翌年つばめに改称)が運行を開始しました。その時の所要時間が9時間でしたから、平成18年8月現在、普通列車ばかりを乗り継いでもそれを上回るのですから、狭い日本が益々狭くなるはずです。 「青春18きっぷ」は1回分の有効期限が乗車当日限りです。5回分使える切符が11,500円ですから、1回分は2,300円になります。 この2,300円の切符を利用して1日で(夜行列車は除く)どこまで行けるか2006年8月の時刻表で確認してみました。東京駅を5:20、静岡行きの1番列車で出発すると、 (東京)5:20---8:26(静岡)8:28---9:37(浜松)9:51---11:44(大垣)12:06---12:40 (米原)12:53---15:16(姫路)15:35---15:55(相生)15:56---18:32(三原)18:44--- 19:55(広島)20:02---23:44(下関)23:49---0:03(小倉) 何と九州の小倉まで行けます。所要時間は18時間43分です。 大阪駅からならどうでしょう。 (大阪)5:59---7:29(姫路)7:33---8:57(岡山)9:11---14:32(新山口)14:33---15:39(下関)15:41---18:48(鳥栖)18:56---19:51(大牟田)19:59---21:41(八代) 熊本県の八代まで行けます。所要時間は15時間42分です。 これだけで驚いてはいけません。 JRの列車に乗って移動するだけならもっと安く楽しむことが出来る方法があります。 朝大阪駅で大阪環状線「福島」駅までの120円の切符を買います。6時00分、大阪駅から環状線ではなくJR京都線の普通電車に乗ります。
朝大阪駅で買った120円の切符で自動改札機を通過させると、「キンコン」といやな思いをすることになります。最後のチェックポイントです。係員のいる改札口を出てください。大阪駅から隣の福島駅までたった2分で行けるところを、13時間もかかって到着したことを説明することになります。JRの収入UPを頭に叩き込まれた新入社員に当たると大変です。でもご安心下さい。時刻表に掲載されている「運賃計算の特例」を見せれば納得していただけると思います。(途中車内検察の時も、駅で不振に思われたときも同様です。) 逆周りも可能です。大阪駅で新大阪行きの乗車券(160円)を買って、大阪駅から紀州路快速にのります。(大阪)6:53---8:17(和歌山)8:19---11:09(奈良)11:11---11:29(加茂)12:11---13:06(柘植)13:27---14:11(草津)14:18---15:01(長浜)15:39---16:25(近江今津)16:31---17:36(京都)17:40---18:14(新大阪) 所要時間は11時間21分です。 この「旅」の最大のネックは駅の外(途中下車)へ出ることが出来ないことです。列車の窓からどんどん変化する景色を眺めている「旅」になります。 この「運賃計算の特例」を利用した「旅」は@大阪近郊区間のほかにA東京近郊区間B福岡近郊区間があります。
品川から茅ヶ崎・相模線で八王子というコースもありますが、季節によっては夜になって外が見えないので単にJRに乗ってきた「移動」になります。 |