雑学のススメ No.35(08.9/08.8)

「還暦から始まる長寿の祝い」
〜70歳の祝いは「古稀」or「古希」〜
 敬老の日(2008年9月15日)に合わせて、高齢者に関する人口統計が発表されました。70歳以上の推計人口は2、017万人となり、初めて2千万人を超えることになりました。また、65歳以上は総人口の22.1%にあたる2,819万人で、昨年よりも0.6ポイント上昇し過去最高を更新しました。
 更に、9月末時点で100歳以上になる高齢者数は過去最多の36,276人(男性5,063人・女性31,213人)で、昨年からの増加数も3,981人と過去最多になるということです。都道府県別に見ると人口10万人当たりに占める100歳以上の高齢者の割合が高い上位5県は沖縄(61.03)・島根(58.82)・高知(54.09)・熊本(47.26)・鹿児島(46.99)です。逆に高齢者の割合が低い下位5県は埼玉(14.22)・愛知(17.00)・千葉(19.17)・青森(19.97)・神奈川(20.20)となり、「西高東低」という冬型の気圧配置と同様の傾向が見られるようです。

 数え年61歳の「還暦」から始まる長寿の祝いのことを、「年祝」とも言われ、長寿に達したことを喜び、それを記念する儀礼で、日本古来のしきたりが今日まで伝えられているものです。長寿の祝いは奈良時代に中国の風習を取り入れたもので、初めは数え年の40歳以降10年毎に「四十の賀」・「五十の賀」などと呼んで祝っていたものが、室町時代の末期頃から現在のように「還暦」・「古稀」などと祝うようになったのです。

60歳のお祝い【 還暦 】・・・60年で十干十二支の組合せが一回りすることから。有名な信長の「人間50年、下天のうちを比ぶれば、・・」にあるように、自分が生まれた暦(干支)と同じ年(60年後)まで生きることは大変目出度いことでした。
昔から、「還暦」のお祝いに「赤い頭巾」や「赤いちゃんちゃんこ」を贈る習慣がありますが、今では60歳の定年を迎え、第二の人生の出発点と捉えおり、「還暦」はお年寄への入口ではなく、「第二の人生の門出」と位置づけている方が多くなっています。

70歳のお祝い【 古稀 】
唐の詩人、杜甫の詩「曲江」の中に「人生七十古来稀」という一節にちなんで、70
歳まで生きることは古来より稀(まれ)であり、「長寿を祝う」に相応しいことでした。
「古稀」は、現在は「古希」とも書きます。「稀」という字が当用漢字にないので、「希」の字を用いることになりました。
また、昔に比べ長生きになったので、70歳まで生きることは「稀」(まれ)ではなくなり、健康ならば殆どの人が迎えられるので、「希」(のぞむ)を用いた「古希」の方が相応しく、自分自身の為の新たな目標に向かう「スタートライン」にしたいものです。

80歳のお祝い【 傘寿 】・・・「傘」の略字「仐」が八十と読めることから。

90歳のお祝い【 卒寿 】・・・「卒」の通用具体字「卆」が九十と読まれることから。

100歳のお祝い【 百寿 】・・・一世紀になるので「紀寿」ともいう。
地方自治体の「市長」や「町長」からのお祝いが届くところが多い。

 現代では80歳・90歳は単なる区切りで、数字の並びによるお祝いに重きを置いて祝う方が多くなっています。

66歳のお祝い【 緑寿 】
平成14年「日本百貨店協会」が自らを祝う新しい賀寿として、「緑寿」を提唱し実施しています。イメージカラーも若さと活力を象徴した緑色となっています。時代を先取りした商魂のたくましさを感じますが、果たしてその結果や如何に。

77歳のお祝い【 喜寿 】
「喜」の草書体が、「七」を三つ重ねた字であり、七十七と読まれることから。2007年の日本人の平均寿命は、男性 79.19歳・女性 85.99歳 となり、世界一の長寿国になりました。「喜寿」を祝えることが平均的日本人といえる時代になりました。

88歳のお祝い【 米寿 】
「米」の字が、「八」と「十」と「八」に分解できることから。

99歳のお祝い【 白寿 】
「百」の字から「一」を引くと、「白」の字になることから。

108歳のお祝い【 茶寿 】
「茶」の草冠を「十」と「十」で二十、その下の部分を「八」と「十」と「八」に分解して「八十八」、合わせると「百八」になることから。

111歳のお祝い【 皇寿 】
「皇」の字を「白」・「一」・「十」・「一」に分解、九十九を表す「白」に「一」・「十」・「一」を足すと、「百十一」になることから。
「ギネスブック」クラスで、世界の長寿番付に名前が掲載されます。

120歳のお祝い【 昔寿 】・・・「十」と「十」と「百」で百二十を表す。
日本では120歳まで長生きした人がいますので、「昔寿」が最高のお祝いです。

 日本人の平均寿命は、これからも毎年毎年過去最高の記録を更新(一時減少する:戦争の影響)し、2050年には、日本は2.5人に1人が65歳以上という「超高齢化社会」を迎えると予想されています。「年を重ねたお祝い」は自分の人生の集大成として、さらに次のお祝いを目指して如何に生きるかを考える一里塚として大切にして行きたいものです。